PST株式会社の研究活動に係る行動規範
この行動規範は、PST株式会社において行われる研究活動における信頼性と公正性を確保し、研究者自らが研究を遂行し又は研究費の事務処理を行う職員(以下「事務職員」という)が研究費の適正な執行を確保する上で遵守すべき規準を定める。
研究活動における不正行為の防止
研究者は、自らの研究活動のあらゆる局面において、捏造、改ざん、盗用などの不正行為を行わないことはもとより、研究データ・資料の適切な取扱いと管理・保存を徹底し、不正行為の発生を未然に防止するよう研究・教育環境の整備に努めなければならない。
研究成果の発表
- 研究者は、発表する研究データの信頼性の確保に向けて最善の努力を払うとともに、他の研究者の研究成果やオリジナリティーを尊重して公正かつ適切な引用を行うことを基本姿勢としなければならない。
- 学術論文等の発表に際しては、オーサーシップや既発表類似データの再利用などについて、各研究組織・研究分野・学術誌ごとにある固有の慣例・ルールに則って細心の注意を払い、著者全員の十分な了解のもとに行うものとする。
生命倫理の尊重
研究者は、研究実施上、関連する法令、関連省庁や学会等の指針(ガイドライン)等を遵守し、必要に応じて社内外の委員会での承認を受け、ヒトや動物を対象とした研究においては生命倫理を最大限に尊重しなければならない。
差別やハラスメントの排除
研究者は、研究活動のあらゆる局面において、各個人の人格と自由を尊重し、属性や思想信条による差別を行わない。また、研究上の優位な立場や権限を利用して、その指示・指導等を受けるものに不利益を与えるような言動をとらない。
研究成果・研究材料の共有、守秘義務、個人情報の保護
研究者は、自らの公表済みの研究成果並びに研究材料を広く研究者コミュニティに開放し、他の研究者が必要に応じて利用できるよう努めなければならない。一方で、研究協力契約や知的財産権に係るものに関しては、所定の守秘義務を遵守するとともに、他の研究者の未発表研究成果、特に論文や研究費の審査過程で知り得たものについては、守秘義務を厳密に遵守しなければならない。さらに、研究の過程で入手した他者の個人情報の保護に努め、適正な取扱いを行うものとする。
利益相反マネジメント
研究者は、自らの研究活動に当たって、利益相反や責務相反の発生に十分な注意を払い、かかる状況が発生する場合には、情報公開を実施し、適切なマネジメントを行うものとする。
研究指導者としての責務
- 研究指導者は、研究グループ内における研究データ・資料の適切な取扱いと管理・保存を責任もって行うとともに、研究グループ内の研究者が各自の能力を十分に発揮できるような研究環境の整備に努め、各研究者の貢献度の客観的評価を通じて公正なグループ運営を行うものとする。
- 研究指導者は、研究グループ内の研究者全員に本行動規範の内容を周知徹底し、規範を逸脱することのないように最善の配慮を払わなければならない。
事務職員としての責務
- 事務職員は、研究費に係る事務処理手続きに関するルールをすべての研究者及び事務職員に分かりやすいよう定めるとともに、自ら理解し適切に運用しなければならない。
- 事務職員は、研究者が行う研究活動の特性を充分理解し、効率的な研究遂行を支援するよう努めなければならない。
- 事務職員は、研究を行う上で必要な事柄については、研究費に係る事務処理手続きに関するルールに照らし、常に柔軟に処理するよう留意するものとする。
研究費の適正使用
研究者及び事務職員は、研究の実施、外部資金を含む研究費の使用に当たっては、研究助成(補助、委託)目的等を最大限に尊重するとともに、不正を防止する観点から各研究費に定められた助成(補助、委託)条件や使用ルール等を遵守しなければならない。
附則 この規範は、令和4年4月1日から施行する。